2011年の春先3月に、ダラダラと調子が悪く、
直りにくい風邪のような症状が1ヶ月ほど続きました。
そして6月に、足底に今までにない違和感を覚えましてね…
僕は30歳代から “痛風” 持ちでした。
足先(片方)の親指つけねあたりを、軽く踏まれたような違和感を感じると、それが2日後からは “靴を履くのもイヤ” というほどの痛さで、本格的な発作が出はじめるというのが痛風の症状です。(約1週間つづく)が、この時はそれとは違う違和感でした。
まずは両足の足底に、砂利路を歩いているようなボツボツした感触……靴のサイズが小さくなったような絞められた感触……そんな違和感だったので、新しい靴を買い求めたりしました。この段階では、糖尿病の合併症状に対して(実感としても)正確な知識を持たず、まして甘くみていたバカ加減で、「靴が合わない?」程度の違和感覚でしたね。
その後もあまりの不気味さなので「あらっ、これはもしかして?」と思い、糖尿病を本とネットで調べるうちに、「多分、おそらく…」と思い当たり病院の検査に駆け込んだのです。
血液検査の結果、やはり医者は
「A1cが11です。(正常値は6以内)立派な糖尿病です!どうされます?」
「直したいので、入院させてください。」翌日入院。これが7月下旬でした。
病院では病院食や回復処置だけではなく、病院から支給された資料で糖尿病に関するすべての基本情報 <食べること/カロリー計算/日常生活/合併症/運動などの生活全般/(看護士さんと栄養士さん)> を学習させてもらいました。
とにかく“車椅子生活”と “腎臓透析” には身震いするほどの恐怖を覚えましたから。何とかして、さらに悪くならぬようにと必死でしたね。
それからのリハビリの2年間の、悪化した状況を回復基調に上向かせるために、僕なりの具体的な行動をいくつか書き綴っていきます。
そして何故か??同時に痛風も出なくなったんですよ!すべて生活習慣病として関連してたのですね。驚き。
(退院後の具体的なリハビリ生活については、次のページ「足の痺れ痛を回復する」に記載しはじめました。)
2011年7月末に糖尿病で緊急入院した
かれこれ40歳台から高血圧・尿酸値(痛風)・血糖値が高く(ついでに腎臓に小さな結石7個ばかりを常時保持)典型的な生活習慣病予備軍でした。それから幾年月、しっかりと正規軍に昇格してしまったのだ。
10年ほど前に一週間程度の糖尿病学習入院(検査後→糖尿病を理解→カロリー計算&栄養学習→ペーパーテスト)を体験して頭では理解したつもりで生活していて、自分なりにカロリー接種(コントロール)しつつ体重を減らして頑張ってきたのだが、やはりまだまだ中途半端であったようで、ここ半年前から足の裏がチクチクとシビレはじめたり足首が痙攣したりして、病状がグンと進行していたようである。
この病気の初期~中期は、身体がダルイここがが痛いなどの辛い症状が無い、または少ないので対応が甘くなってしまうのだ。
僕の場合「もうアカン!」と覚悟して、7月28日に琴似の札幌第一病院に入院することになった。以前に月一検診で訪れていたデータがあったことと、主治医の先生が詳しく説明してくれる安心感ある方でしたので、再度お世話になったということだ。
ここから自分自身の反省と復習、そしてこれ以上進行させないという強い意思を込めて「糖尿病日記」を記録しくいくことにした。
7月28日(木)
久しぶりの血液検査。
ヘモグロビンA1cが11.2???(基準値4.3~6.0)
「う~ん、ダメですね!」
「以前はですね~ギリギリ薬で調整できたのですがね…今回のこの数値は、集中徹底して直さないとドンドン進行しますよ!」
「糖尿病はですね、病状が元に戻ることはありませんから…どう進行を止めて行くかの勝負ですからね」
※糖尿病予備軍から「正規の病人」として認定される。
いつもは優しい雰囲気の先生だが、今回は柔らかい口調の中に厳しい指摘を感じる。
「先生、入院させていただいて直したいのですが…」
「そうしましょう!明日からどうですか?週明けでもいいですが?」
ここは勢いで、躊躇してらんないと思ったので
「解りました。明日から!」
「そうしましょう。すぐ入院の手続きしましょう」
「入院日数は20日間程必要ですよ」
「ハイ!よろしくお願いします」
朝一番からの入院に備えて、そそくさと最低必要なものだけをバッグに詰める。
♥僕の一日あたりの摂取総カロリー/1,600 Kcal(一食平均 533 Kcal)♥
7月30日(土)
入院二日後に血糖日内変動(ターゲス)が始まる。これは一日に7回採血して、僕の体内での血糖の変動を調べる検査とのこと。7回とは、朝食前・後/昼食前・後/夕食前・後、そしてラストは夜の9時。チクリチクリと2~3時間おきに痛いのだが、それが1回づつ痛さが違うのね。左腕の4回、右腕に3回。(まぁ大して痛くは無いのだが、1回づつ緊張感は持続する)
【昼食】
●白米
●白菜とひき肉・コンニャクの和え物
●ワカメ・ブロッコリーの酢の物
●みそ汁
●牛乳(180ml)
4人部屋にこのまま1人だといいな…
と思っていたが、やはり別の入院患者が
入ってきた。70歳位(あくまでも推測)
の中期高齢者で、その人と看護婦さんと
の会話では胃腸が悪そうなのだが、ゴホンゴホン咳をしていて風邪もひいてるんでないの?という感じだ。(移ったらイヤだな!)さらには、たまに独り言をブツブツ云うのでウルサイのですね…
■ところで病院の消灯はみなさんご存知のように9時。そして朝は6時起床だら…9時間弱も真っ暗なんです。僕は5時間寝ればOKなので、9時間ジットしてるのはかなり辛い。
12時頃まではとipodで(イヤホーン)音楽聴いたり、NHKの「ラジオ深夜便」を聴いたりしているうちに…(僕はこの番組の大ファン)いい番組が続くので、ついつい朝の3時まで聴いてしまって(場合によっては4時まで)困ってしまう。でもまぁ入院してるから、足りない分をどこかで寝ればいいのですが、正しい入院患者ではない。
■この夏から僕のラジオはロックン・ロール・ヒストリーをやっていて、8月9日と16日の2回はエルヴィス・プレスリーで、サン・レコード時代とRCAに移籍してから1959年の陸軍入隊頃まで足早に選曲・構成している。サン・レコードでの自主録音の「マイ・ハピネス」、そして本格的なレコーディングで地域限定ファーストヒット曲「ザッツ・オールライト」、「ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス」、RCAからリリースされたテンポのよい「ハウンド・ドッグ」「冷たくしないで」、58年頃からロッカ・バラードになっていく「やさしくしてね」「ア・フール・サッチ・アズ・アイ」まで、久しぶりにエルヴィスを集中して聴いた。
■【ブツブツ】
しかしね~…毎日、朝・昼・夜の3食が、ビシッと決められた時間に出てくるというのは「生きてる心地」がしないもんですね!やっぱり人間の生活ってのは不規則とか、急に予定が変わったとか、こっちの方が楽しそうだから行動変更するとかね…予想(予定)外の出来事が発生しての人生だね!(これ名言でしょ!)病院って動物園みたいなとこだから…やっぱ悲しい。
8月1日(月)
今日はCT検査。
コンピューターによる断層撮影で内蔵の状態や血行の変化、肝臓・胆のう・膵臓の状態や胆石などの有無を調べる検査とある。
結果は
■肝臓がやや脂肪肝ぎみ。若い時はいまより10kgも太っていたから、しっかり「脂肪肝です!」と診断されてたのが、体重を減らしただけで“やや”のレベルに改善していた。
■腎臓に“石”。僕はズーッと石持ちです。ここ10年ほど出てませんが、2年に一度周期で腎臓に貯めてある石が尿と一緒に降りて来て、尿管結石に至るのです。(なぜか?ここのところ全く詰まってない)
本当に何の前触れもなく、いきなり腹部全体がズッシーンと重痛くなり、居ても立っても横になっても辛くて(痛いというよりも、胴体をブルトーザーで挟まれ締め付けられているような苦しさ)七転八倒。病院は泌尿器科です。タクシーで駆け込んでレントゲンを撮るとすぐに判明するのですが、あまりにも急に具合が悪くなるので、にわかには「尿管結成」と気がつかないのが悲しい。(後でやっぱりそうだったか)通常、小さな石は気づかないうちに勝手に尿と一緒に流れ出ているということなのだが、時たま大きめの石が引っかかるのが尿管結石。
以前にウンウンうなって診察を受けたとき医者が「水をガブガブ飲んで、縄跳びすれば早く落ちますよ!」というのよ???「えぇ~この苦しい状況で、縄跳び?マジかよ…」そんなことできるはずないでしょ!
理屈は解ったので病院で応急痛み止めを飲んで一時期落ち着いたので、水をガブガブ飲んで自宅まで発寒川公園の淵を歩いて帰ったのね、その途中でオシッコしたら、その時に石が落ちて瞬時にスカッと直ったというのが僕の尿管結石。(でっかい石の場合はレーザーで砕いたり切開手術になるようですが…僕の場合はいまのところ、大事にはなっていない)
■尿酸値が高い7.6(基準値は3.6~7以下)痛風の原因要素です。医師「以前も尿酸値高かったですもんね…」
痛風は一般的に贅沢病といわれる。確かに以前夏に、牛肉バーベキューとビールを飲食したらしっかり5日後に痛風がでましたから、そのような飲食は100%止めてますが、僕の場合は尿酸を自分の体内で作ってしまう体質のようで、これ以上数値が上がれば薬療法ですね、とのこと。ビールはプリン体が多く含まれているので痛風に良くないといわれますが、さほどの量ではない。(そのプリン体の含有量が多い食物は、「煮干し」「牛肉」「イワシやアジの干物」「納豆」とか、案外身体にいいとされている食べ物に多く含まれていたりします)
最後に
■医師 「あとはね~前立腺が少し腫れてるかな…」
僕「先生、これってどうなのですか?」
医師「いや、歳とると皆さんこの程度にはなってるのですよ。オシッコの切れが悪いという自覚症状ね!大して気にしなくていいです」
僕「そうですか…良かった」
久しぶりの本格的健康診断はこのような結果でした。
明日は胸部のCT検査ですって。(結果は特に問題なし)
8月5日(金)
朝食前・後の2回、経過確認のための採血。
入院着になってベッドでゴロゴロ横になって読書してると、すぐに眠くなる。(ベッドが常に横にあるというのは良くない) 頭も身体も訛るので、夕刻から8時30分まで外出しウォーキング方々あちこち出歩く。
【昼食】
●白米
●鶏肉のあんかけ
●ブロッコリーとニンジン
● タマネギとツナの酢の物
●トコロテン
■人と真剣(頭を使いながらの意味)に会話していないと、脳(指令塔)と各部位のバランス関係が崩れていくのですね!指令接続が遅くなってるぞ!という感じ。そして声帯も縮む。
たまに様子を見にくる看護婦さんとしか会話がないので、このままじゃアカンわ!と思い娑婆へ出かけることに。最後に“バー宝島”でコーヒー飲んで、すこし世間話をして戻る。
これからは“会話”も商品になるんだ!と思う次第です。
■みなさんも異口同音に思われてるように、病院食って美味しくないよな~
特に糖尿病食はカロリー計算されているので味気なく感じる(セーブ感)のです。そんなにメニューのバリエーションもないようですし…(鶏肉がどうも?)もうこの辺で飽きてしまいました。で、暇なので考えてみたのですね、通常の日常生活では、まずは“いま何が喰いたい?”から思考スタートしますよね。
自宅に居る場合は、冷蔵庫の残りもの?昨日買ってきた食べたかったもの?などいくつかの条件から選び、決めますよね。外食の場合は同伴の人と相談しつつ、カレー?カツ丼?ソバ?牛丼?うな丼?…自分一人の場合は、しばらく口にしてなかった好きなもの!でしょうか。
僕は食べる事について、いまは新たに考えて始めています。
【宣言】 食べることについて、“いま何が喰いたいか”という思考は、金輪際辞めます。
こうします!一日1600kcal(一食平均/520kcal)で、自分の身体に優しく栄養素バランスを加味して!
この際ついでだから、糖尿病食(レシピ)の専門家を目指します。
“簡単に経済的に作れる、美味しい糖尿病食”がテーマ。このコンセプトは一般人(健常者)にも身体に優しい食事の基本としてBerry Goodなんですよ!
この発想は、これから求められる飲食業のひとつの方向性として、“有り”でしょう!
8月8日(月)
いつもと同じの入院日寄り。早朝の陽の光が、今日は暑いぞ…と思わせている。
■4人部屋にもう一人入ってきて、合計3人になった。新しい患者さんは見た目75歳くらいのかなり痩せた体格の人で、歩き方は前屈みでソロソロソロと頼りない。歩く歩幅も短い(一歩が25cmくらい)から沢山歩く。いかにも調子悪いという感じだ。
男の看護士さんが、彼のベッド脇で入院の手はずや検診予定の説明をしている。
話しの後半になって彼はやや大きな声で「あんたね!そんなに早口であれこれしゃべっても、覚え切れないぞ!」って説明を遮ったのです。横になって本を読んでいた僕は、その剣幕にちょっとたじろぎました。
その人は、目線とか歩き方の雰囲気から察するに、同室の僕らとは一切関係なく振る舞いたい(本当に関係ありませんがね)というオーラが出ていて…何もそこまで知らんぷり(無視)しなくてもいいんでないかい、と思わせます。(僕らはまるで一緒には居ないがごとくの無表情で。たぶん入院慣れしてる人、なのでしょうね)
あぁ~暑いし、今日は午後から文庫本持って、冷房効いてるMOSバーガーへアイスコーヒー飲みに外出しようかな…
8月10日(水)
糖尿病は食事の自己管理がポイントです。
今日は病院のがカロリー&栄養学習を講義してくれるする日。
基本的なことは以前にも勉強したが、その時は辛さの実感が伴っていなかったので、厳密な意味で(身にしみて)は理解してはいなかったのだ。したがって今回改めて勉強させてもらうことはとてもありがたい。
僕が栄養士さん特に希望したのは、おつきあいで焼き鳥屋とか居酒屋にて口にするメニューのカロリー資料でした。ここに主なもののカロリーをご紹介しておきますね。
●焼き鳥で一番カロリーが多いのは、鶏皮(塩・一本あたり) 107kcal/豚正肉(たれ)66/レバー(たれ)44/砂肝(塩)25/白もつ(たれ)24/手羽(塩)83
●刺身 マグロ(赤身・一片)38 <トロ 120>/タコ 19/アマエビ(小一尾)9/イカ 13/ワサビ(3g)3
●しめざば(6切・174)/さばミソ煮(一切)200/肉じゃが(一椀)350/
最後に●アルコールのカロリーです。
糖尿病人はお酒を飲まないように!というのが基本です。何故かと云うと、ついつい“つまみ”に手を出していまうので…カロリー・オーバーというのが一番の理由だそうですが、僕の場合はつまみに手を出さない限りお酒自体は沢山飲めないので、精神的(会話)にはいいのだ!と考えてます。
●ビール(一缶・350ml)140/ワイン(一グラス・60ml)48/日本酒(30ml)32/しょうちゅう25度( 30ml)43/ウイスキー(30ml)30……ということのようです。
8月19日(金)退院
僕の場合、入院中であったが血液採取と検査がない限り外出・外泊は自由であった。
話し相手がいない環境というのは本当に辛いものですね。という理由で、火曜日夕刻のラジオ出演と仕事関係の打ち合わせには、せっせと出かけていた。入院22日間。最初に医師が約3週間といったのには大きな意味があったようで、いままでの生活習慣を更正し、正しい習慣を身につけるにはそのぐらいの日数が必要であったようだ。
退院してからはありがたいことに、入院期間の良いクセ(習慣)をほぼ維持している。 朝の食事時間は少し遅くなっているが…。
退院後のいろいろ
■“旨いものが喰いたい!”という人間(動物)の本能を捨てて、僕はいま、喰うことについて革命的変革を成し遂げつつあります。(かなり大げさな言い回しですが、本当に!)
このことは動物の域(いつも何かを喰いたい)を卒業したとも言えるし、反面、悲しいかな人間の3大欲求のひとつを失った!とも言えるのだが。
退院して娑婆に出てからの毎日の食事(朝・昼・夜)は、以前と比べて全く異なる状況になっている。
食事療法と薬事療法が一体なので、食事を摂らずに薬のみというのは当然良くないので、キチッと決めた時間に決まったカロリー(栄養素も)を摂取する。おおよそ毎日が暇だから、この作業を面倒くさいと思わずに“遊びと考える”と案外楽しい。
まず食材の量を測るデジタル計量器を購入。これは昔からある上部皿に載せて針が時計回りに動くアナログ式でなく、1gが確認できるデジタルのもの。そして食品交換表(本)とカロリー計算された写真入り料理本を購入。毎日の献立とカロリーを記入する専用ノートも用意。この基本の食事スタイルがいまのところ一週間、毎日守れているんですよ!牛乳200mlが112kcal(1.4単位)<1単位=80kcal>、トーストにつけるマーガリン(中さじ)が50kcalとかね…細かいことも少しづつ記憶しはじめています。
食事はまず、一日1,600kcal(20単位)を3分の1平均で換算して、1回520kcalのメニュー内容をどうしようかな?で、はじまり、基本3食をしっかり食べることで間食はほとんどなくなった。たまには甘いものが欲しくなるのでアーモンド・チョコ(25kcal)をちょこっと口に入れます。外出先では野菜サンドをメインにすると便利です。
そう!それとね…この世界は食費のかかり具合がとてもシンプルなのですよ。
▲とにかく最初に、毎日毎回3食の献立とカロリー計算を自分で計画・記録しながら生活する。これがコツ。面倒ですが、結果的に食材のカロリーと栄養素などが記憶できて、血糖値改善が早い。
▲野菜を一日300g喰え(写真の量)というのが難関。いまは、ミキサーで美味しくないスムージー(野菜ジュース)をゴクッ。